普遍的なテーマと「元型(archetype)」が潜在意識に語りかける

カール・ユングは、人間の集合的無意識の中に、共通の「元型(archetype)」が存在すると提唱しました。これは、文化や時代を超えて共有される普遍的なキャラクターのパターンです。
『鬼滅の刃』には、これらの元型が見事に配置されています。
- 「英雄」
自分の弱さと向き合い、困難に立ち向かう炭治郎 - 「賢者」
主人公を導く鱗滝左近次や冨岡義勇 - 「無垢な者」
鬼になっても純粋な心を持つ禰豆子 - 「道化師」
場を和ませる善逸や伊之助
さらに、普遍的なテーマである「家族愛」や「自己犠牲」も物語の核となっています。家族を失った悲しみ、妹を守るために戦う炭治郎の姿は、国境を越えて人々の心に深く響きます。これらのテーマは、人間の最も根源的な感情に触れるため、世界中の誰もが共感できるのです。
【ヒットのヒント】
ストーリーに、普遍的な「元型(archetype)」を持つキャラクターを配置することで、視聴者は無意識のうちにキャラクターに親しみや共感を抱きます。これにより、作品は国や文化の壁を越え、多くの人々に受け入れられる可能性が高まります。
ヒットするアニメは「心」の物語
『鬼滅の刃』の成功は、単なる映像技術の勝利ではありません。それは、普遍的な「英雄の旅」、不完全な主人公への共感、そして敵の「人間性」という、心理学的に人々の心に深く響く要素が完璧に融合した結果です。
つまり、ヒットするアニメを作る鍵は、派手なアクションや設定だけでなく、人間の普遍的な感情や心の動きを丁寧に描き出すことにあります。視聴者の心の奥底に眠る「物語への渇望」を満たし、共感と感動を生み出すこと。これが、これからの作品づくりにおいて、最も重要な要素となるでしょう。
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