皆さん、こんにちは。こころのかふぇ代表の大城です。
私は今世界中の親御さんが直面し、時には「正直、疲れる!」と感じる、あることについてお話ししたいと思います。それは3歳から6歳ごろにやってくる質問の嵐、そう、かの有名な「なぜなぜ期」です。
この時期、私たちの子供たちはまるで小さな科学者、あるいは哲学者になります。
「ねぇ、なんでお月様は丸いの?」
「ねぇ、風はどうして吹くの?」
大人でも即答できないような、深遠な「なんで?」が、絶え間なく、まるで光の速さで飛んできます。この現象、正式には「第二質問期」と呼ばれています。
「なぜなぜ期」3歳までに脳は大人の8割成長

この現象を単なる「うるさい時期」で片付けてしまうのは、あまりにももったいないことです。なぜなら、この時期は子供の脳にとって、まさに大革命が起きている瞬間だからです。
ご存知でしたか?子供の脳は、だいたい3歳までに大人の約8割が成長しています。この急成長した脳が、目の前の世界にある無数の情報に対し、全力で「意味」と「原因」を探し始めた結果が「なぜなぜ期」なのです。
彼らは単に質問しているわけではありません。彼らは、質問と回答の繰り返しを通じて、脳の神経回路に「知識」という名の太い道、つまりニューラルネットワークを構築しているのです。この知識の道が、後の学習能力や論理的思考力の基盤となります。
「なになに期」との質的な違い
一つ前の段階、「第一質問期」(なになに期、1歳半〜2歳頃)は、単に「あれはなに?」「これは何という名前?」と、物の名称(ラベル)をインプットする時期でした。
しかし、「なぜなぜ期」は違います。彼らが求めているのは、データの分析と法則の探求です。
なになに期(第一質問期): What?(これは何?)データの収集
なぜなぜ期(第二質問期): Why?(なぜそうなるの?)データの分析とメカニズムの探求
彼らは、世界のルールやメカニズムを理解しようとしているのです。この探求心が満たされ、「知るって楽しい!」「わからないことがわかった!」という快感を覚えることができれば、その子は、学校や社会に出てからも自発的に学ぶ力(自己学習能力)を持った人間に育ちます。




