「産後クライシス」〜”愛してる”が消えた日、夫婦はどうすればいい?〜

出産は、夫婦にとって人生最大のイベントです。しかし、その喜びの裏側で、多くの夫婦が「産後クライシス」という見えない壁にぶつかっています。
「愛してる」という言葉が消えてしまったかのように、夫婦の間に溝が生まれてしまうこの時期。なぜ、こんなことが起こるのでしょうか?

産後クライシス

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「産後クライシス」とは、出産後の夫婦関係が急激に悪化する現象を指します。ベネッセ教育総合研究所の調査によると、「夫を愛している」と実感している妻の割合は、妊娠期の74.3%から、子どもが0歳の時には45.5%、2歳児期には34%にまで急落するというデータがあります。

これは決して特別な夫婦に起こることではありません。実は多くの夫婦が直面する、ごくありふれた問題なのです。

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夫婦の溝、原因は?

この溝を生む原因は、主に3つの「ギャップ」にあります。

1. 想像とのギャップ

「出産したら、もっと夫が育児に協力的だと思っていた」「夫婦で協力して、楽しく子育てできると思っていた」という理想と現実のギャップです。

女性は出産を機に、人生が大きく変わります。しかし、男性はこれまでと変わらない日常を過ごしているように見え、その温度差が不満につながることがあります。

2. ホルモンと体力の大変動ギャップ

産後の女性の体は、ホルモンバランスが激しく変化し、精神的にも不安定になりやすい状態です。加えて、睡眠不足や疲労の蓄積は、心に余裕をなくします。一方、男性は体の変化がなく、妻の苦労を想像するのが難しい場合があります。この身体的・精神的なギャップが、お互いを理解できなくさせてしまうのです。

3. 役割のギャップ

女性は「母親」という役割を瞬時に背負うことになりますが、男性は「父親」になる自覚が追いつかないことがあります。女性が育児や家事の責任を一人で抱え込み、「なぜ私だけがこんなに大変なの?」という孤独感を抱くことが、夫婦関係の悪化を招きます。