【最新研究】子どものスマホ、脳への影響は?「脳の構造変化」とADHD症状の真実

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こんにちは。こころのかふぇ代表の大城です。
これまで、スマホの使いすぎとADHD(注意欠如・多動症)の関連については、常に「ニワトリが先か、卵が先か」という議論がありました。

一つは、スマホの使いすぎが原因であるという説(卵が先)です。
SNSや動画などの短く強烈な刺激、あるいはマルチタスクに脳が慣れすぎることで、注意力が低下し、後天的にADHDのような症状が引き起こされるという考え方です。

もう一つは、もともとのADHD特性が原因であるという説(ニワトリが先)です。
不注意や衝動性といった特性を持つ人は、刺激を求める脳の性質から、依存性の高いスマホコンテンツに引き寄せられやすく、結果として使用時間が長くなってしまうという考え方です。

「画面を見すぎるから、集中力がなくなるのか?」
「もともと不注意な傾向があるから、刺激の強い画面に吸い寄せられるのか?」

この研究が画期的なのは、数千人規模の子どもたちを数年間にわたって追跡した「ABCD研究」の膨大なデータを用いた点です。

結論から言いましょう。

スクリーンタイムが長いほど、後のADHD症状が悪化するリスクが高まるだけでなく、その逆(ADHD傾向があるほど画面に吸い寄せられる)も真であるという「双方向の負のスパイラル」が示唆されたのです。

脳の「構造」が変化している?隠されたメカニズム

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ここからが、この研究の最もエキサイティングで、かつ少しゾッとする部分です。
「スマホの使いすぎで集中力が落ちた」――それは単なる気分の問題ではありません。実は、あなたの頭の中で「物理的なリフォーム」が勝手に進んでいるかもしれないからです。

具体的に、脳のどこで何が起きているのか?

① 司令塔の「壁」が薄くなっている(皮質の薄層化)

脳の表面には「皮質」という、いわば理性の司令塔があります。ここは、感情をコントロールしたり、難しい決断を下したりする、人間にとって最も高度な場所です。
通常、子どもの成長に合わせてこの壁はゆっくりと変化していくものですが、スクリーンタイムが長い子どもの脳では、この「理性の壁」が通常よりも早く、薄くなっていることが分かりました。つまり、自分をコントロールするための「ブレーキ」が、物理的に弱くなっている可能性があるのです。

② 快楽の「蛇口」がゆるくなっている(報酬系の変化)

脳の奥深くには「線条体(せんじょうたい)」という、やる気や快楽を司る場所があります。ここは、何かに成功したときにドーパミンという「最高のご褒美」を出す蛇口のような場所です。
スマホの過剰な刺激は、この蛇口を常に全開にさせます。するとどうなるか? 脳は刺激に慣れきってしまい「ちょっとやそっとの楽しみでは満足できない体」に変貌してしまうのです。

「線条体(せんじょうたい)」とは詳しく

「線条体(せんじょうたい)」は、脳の深部にある「大脳基底核(だいのうきていかく)」という神経核群の主要な一部です。

場所を分かりやすく言うと、「脳のちょうど真ん中あたり」に位置しています。

具体的な位置と構造

線条体は、主に2つの部位を合わせた総称です。

1 被殻(ひかく) 外側に位置する。
2 尾状核(びじょうかく) 内側にあり、長い尾のような形をして側脳室に沿っている。

これらは、白質(神経線維の束)である「内包」によって隔てられていますが、ところどころで神経線維が通り抜けて縞模様(線条)に見えるため、「線条体」と呼ばれます。

線条体の役割

線条体は、主に「運動の制御」と「意思決定(報酬系)」において非常に重要な役割を担っています。

1 スムーズな動き: 運動を開始したり、不要な動きを抑制したりします。パーキンソン病などは、この線条体へ送られるドーパミンが不足することで起こります。
2 やる気と学習: 「何かをして良い結果が得られた」という報酬系に関与し、習慣形成やモチベーションに深く関わっています。

周辺との関係

線条体は、さらにその内側にある淡蒼球(たんそうきゅう)とともに「レンズ核」と呼ばれたり、さらに広い意味での「大脳基底核」の一部として、大脳皮質や視床と常に情報をやり取りしています。