驚きの統計結果!「勉強しなさい」と「成績」の関係

心理学的な観点だけでなく、公的な調査でも「勉強しなさい」という声かけの効果には疑問符がついています。
文部科学省が実施した「全国学力・学習状況調査結果」の統計(平成20年、平成25年)では、親から「勉強しなさい」とよく言われているグループほど、学力が低い傾向にあることが報告されています。
この結果は、親の命令や干渉が、子どもの学習意欲や自律性を損なう可能性を示唆しています。親が何度も口出しすることで、子どもは「自分の意思で勉強している」という感覚を持てなくなり、受け身の姿勢になってしまうのかもしれません。
命令ではなくアドバイスを!子どもが自ら動く魔法の声かけ
では、どうすれば子どもは自ら勉強するようになるのでしょうか?
その鍵は、「命令」ではなく「アドバイス」に変えること。そして、最も効果的な方法が、「勉強するメリット」を子どもと一緒に探すことです。
子どもは、自分がなぜその行動をする必要があるのか、それが自分にとってどんなメリットがあるのかを理解すると、納得して行動に移しやすくなります。
たとえば、こんな風に話しかけてみてください。
【具体的な声かけ例】
1. 子どもの夢や興味に結びつける
子: 「建築家になりたい!」
親: 「建築家ってかっこいいね!じゃあさ、算数が得意だと、もっと複雑な設計ができるようになって、たくさんの人から『ぜひお願いしたい!』って言われるようになるかもね」
子: 「ユーチューバーになりたい!」
親: 「ユーチューバー、いいね!いろんな知識があると、もっと面白い企画ができて、たくさんの人に楽しんでもらえるよね。いろんなことを知ってる人って、すごく魅力的だもんね」
2. 未来の可能性を一緒に探す
子: 「将来やりたいことが見つからない…」
親: 「まだ見つからなくても大丈夫だよ。じゃあさ、いつかやりたいことが見つかった時のために、今からいろんなことを吸収しておくといいかもしれないね。お母さんも何か新しいことを始めてみようかな」
このように、まずは子どもの興味のあることや、将来の夢についてじっくり話を聞いてあげましょう。そして、その夢を叶えるために「勉強」がどんな風に役立つのかを、具体的に、そして前向きに伝えてみることが大切です。
親の仕事は「信じること」
私たち大人も、目標が明確で、自分にとってのメリットがわかればやる気が湧いてきますよね。「これを毎日磨いて」とだけ言われたら「なんで?」と思いますが、「この石は磨けば宝石になるんだよ。磨けたら今の倍の報酬を渡すよ」と言われたら、目標が明確になって頑張れるのではないでしょうか。
心理学者のアルフレッド・アドラーは、「人間は放っておいても頑張れる存在である。だから親は手取り足取りやるべきことを指示するのではなくて、子どもの能力を引き出すためのアドバイスをしていけばいい」と述べています。
あなたの「勉強してほしい」という気持ちは、お子さんへの深い愛情から生まれるものです。その気持ちを「〜しなさい!」という命令ではなく、「〜するとこんな良いことがあるよ」というアドバイスに変えて伝えてみてください。
そして何より、お子さんを信じてあげること。
私たちが思う以上に、子どもたちは自分で考え、成長する力を持っています。その力を引き出すためにも、お子さんの意思を尊重し、行動の「理由」と「メリット」を一緒に考えてあげることが、自立心を育む第一歩となるでしょう。
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