睡眠不足とあくびの相関
なぜ睡眠不足だとあくびが増えるのでしょうか。それは、睡眠中に脳の温度が下がるメカニズムが関係しています。
本来、私たちは深い睡眠(ノンレム睡眠)の間に脳の温度を下げてメンテナンスを行いますが、睡眠不足の状態では脳の熱が十分に取れていません。そのため、起きている間にあくびという「補助冷却装置」をフル稼働させて、熱がこもった脳を無理やり動かそうとしているのです。
もし、日中あくびが止まらないのであれば、それは「脳の夜間冷却が足りていない」というサインかもしれません。
なので、よく「睡眠は大事。早く寝ましょう。」と言うのは次の日頭の回転を良くするために必要な事だからです。
なぜあくびは伝染するのか

あくびのもう一つの大きな謎は、その「伝染性」です。他人のあくびを見るだけでなく、あくびについて考えたり、この記事を読んでいるだけでも、あくびが誘発されることがあります。
これには、脳内の「ミラーニューロン」という細胞が関わっていると考えられています。他人の行動を見て、まるで自分が同じ行動をしているかのように反応する神経細胞です。
伝染は共感のバロメーター
ピサ大学の研究によると、あくびは赤の他人よりも、友人や家族といった親しい間柄でより頻繁に伝染することがわかっています。これは、あくびの伝染が単なる反射ではなく、相手に対する「共感能力」に基づいた社会的な行動であることを示唆しています。
集団を守るための生存戦略
なぜ、あくびが伝染するように進化したのでしょうか。人類の祖先が野生で生活していた頃、集団の誰か一人が眠気を感じて注意力が下がることは、群れ全体の危機を意味しました。
一人があくびをして脳を覚醒させ、それが周囲に伝染することで、群れ全体の意識レベルを同期させ、外敵に対する警戒心を一斉に高める。 あくびの伝染は、厳しい自然界を生き抜くための「集団覚醒システム」だったのです。




