こんにちは。こころのかふぇ代表の大城です。
前回の記事では、「冷蔵庫の唐揚げと、開かれないノート:私たちの脳が「今」に負ける理由」についてお話しましたね。なぜそうなるか理論がわかったところで、次は実践編(どうすればいいか)をお話します。
「意志力」という頼りないガソリンを使わずに、脳を自然と望ましい方向へ導くための具体的テクニックを、子供編とパートナー編に分けて深掘りします。
前回の記事は下記リンクからどうぞ。
【子供編】「現在バイアス」をハックする「トークン・エコノミー法」

宿題のような「遠い未来の利益」のために頑張れない脳には、「利益を今すぐ見える化」してあげる必要があります。
心理学で「トークン・エコノミー法」と呼ばれる手法を応用し、家庭内で小さな経済システムを作ります。
コンセプトは「RPGの経験値」
子供はゲームが好きですよね? ゲームが中毒性を持つのは、モンスターを倒すと「その場ですぐに」経験値やゴールドが手に入るからです。これを宿題に応用します。
システムの作り方(3ステップ)
ステップ①:行動を細かく分解する(スモールステップ)
「宿題を全部やる」はハードルが高すぎます。
- ランドセルから宿題を出す=1ポイント
- 机に向かって座る=1ポイント
- 名前を書く=1ポイント
- プリント1枚終わる=5ポイント
このように、「着手」に高いポイントを配分するのがコツです。
ステップ②:即時報酬(トークン)を与える
行動ができたら、「その瞬間に」シール、スタンプ、ビー玉などを渡します。これが「トークン(代用貨幣)」です。
ポイント
「あとであげるね」はNGです。現在バイアスに対抗するため、「やった瞬間」に報酬が手に入る感覚を脳に刷り込みます。
ステップ③:バックアップ強化子(本当のご褒美)と交換
貯まったポイントを、子供が好きなものと交換できるメニュー表を作ります。
- 10ポイント
YouTube 10分延長チケット - 50ポイント
好きなお菓子1つ - 100ポイント
週末にゲームセンターへ行く権利
メニューは子供と一緒に考えると、コミットメント(やる気)が高まります。
注意点:「賄賂(わいろ)」にしない
「これやるから宿題しなさい」と先に物を渡すのが賄賂です。トークン・エコノミーは「努力の可視化」であり、正当な対価です。「頑張りが目に見えるって気持ちいいね」という感覚を育てましょう。
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