幼少期に適切な養育を受けられなかったために起こる愛着障害。何となく聞いたことはあっても、種類や症状はよくわからない…そんなあなたのために、愛着障害の種類を分かりやすく解説します。
この記事を読めば、愛着障害の種類について理解が深まるだけでなく、自分や周りの人に当てはまるかどうか、具体的なヒントも見つかります。
愛着障害を理解することは、より良い人間関係を築くための第一歩です。一緒に、愛着障害の種類を探っていきましょう。
愛着障害の種類
愛着障害は、主に大きく2つのタイプに分類されます。
- 反応性アタッチメント(愛着)障害
- 脱抑制型対人交流障害
反応性アタッチメント(愛着)障害
反応性アタッチメント障害は反応性愛着障害といわれることもあります。原因としては、養育者との間に極めて限られた愛着関係しか築けなかったために起こると考えられています。相手との深い愛着を求めながらも、人を信じることに葛藤する様子が特徴です。
主な特徴
- 養育者への強い警戒心と不信感
- 他者との交流を避けようとする
- 無表情で感情表現が乏しい
- 情緒不安定で突然泣き出したり、暴れたりする
考えられる原因
- 養育者のネグレクトや虐待
- 養育者の頻繁な交代
- 乳児院や施設での長期的な養育
脱抑制型対人交流障害
脱抑制型対人交流障害は、養育者との間に一貫性のない愛着関係を築いたために起こると考えられています。相手に対して無防備に愛情を表現しながらも、突然の攻撃的な様子が特徴です。
主な特徴
- 見知らぬ人にもなれなれしく、距離感がつかめない
- 衝動的で、周囲の状況を考えずにに行動する
- 攻撃的で、暴言や暴力に訴えることがある
- 強い情緒不安を抱え、パニックに陥りやすい
考えられる原因
- 養育者による不適切な養育
- 養育者による虐待
- 養育者の頻繁な交代
これらの現象を回避したり子供の精神的な安定を図ったりするためにも、保育所など乳児期の子どもと密にかかわる施設では、一般的に担当制を設けてかかわっていることが多いです。また、養育的なかかわりだけでなく、ふれあい遊びなどでアタッチメントを取り入れ、保育者と子供との間で愛着形成を図ります。さらに、家庭で養育者が子どもとのかかわりを大切にしていれば、0歳で保育所へ預けることで愛着障害が引き起こされることはないでしょう。
ただし、最近問題になるような不適切保育がおこなわれていた場合は、この限りではありません。預け先での不適切保育が日常的に行われていることが判明した場合、上記で紹介したような愛着障害の症状が出る可能性もあるので、速やかな対応が必要です。
愛着障害の診断と治療
愛着障害の診断は、医師や心理士との面接や心理検査、行動観察などを総合的に行うことで行われます。治療法としては、心理療法が中心です。具体的には、認知行動療法や遊戯療法、親子関係療法などが有効とされています。
愛着障害の克服に向けて
愛着障害は、幼少期の経験が大きく影響しますが、大人になってから克服することも可能です。セラピーやカウンセリングを受けることで、自分自身の愛着パターンを理解し、より健全な人間関係を築くための方法を学ぶことができます。
愛着障害は決して恥ずべきことではありません。自分自身を理解し、適切なサポートを受けることで、より充実した人生を送ることが可能です。
まとめ
愛着障害は、幼少期の養育環境によって深刻な影響を受たことによる障害です。近年では、愛着障害に関する理解が深まり、治療法も進歩しています。種類や症状を理解し、適切な診断と治療を受けることが重要です。もし、自分や周囲に愛着障害と思われる症状がある場合は、専門医に相談することをおすすめします。
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