「最近どう?元気?」
「うん、大丈夫だよ!」
そう答えるのが、いつの間にか当たり前になっていた。
本当は全然大丈夫じゃない。
仕事では気を遣ってばかり。
家に帰れば家事や家族のこと。
友達に会っても、楽しい話をして、笑って。
「実は最近、ちょっとしんどくて」
そう言いかけても
「こんな話をしたら、相手も困るよね」
と思って、言葉を飲み込んでしまう。
そして、家に帰って一人になったとき。
ふと思う。
「私って、誰になら本当のことを話せるんだろう」
周りに人はいる。
話す相手だっている。
なのに、なぜか孤独。
そんな気持ちになったことはありませんか?
本音を話せないのは、人を信用していないから?
「もっと人に頼ればいいのに」
「嫌なことは嫌って言えばいいじゃん」
そんなふうに言われたことはありませんか?
でもそれができたら、きっとこんなに悩んでいないですよね。
本音を話すことが苦手な人の中には、相手の表情や声のトーンを敏感に気にしてしまう人がいます。
「今、ちょっと嫌な顔をした?」
「こんなこと言わなければよかったかな」
「私の言い方が悪かった?」
会話が終わったあとも、頭の中で何度も振り返る。
相手はもう忘れているかもしれないのに、自分だけがずっと気にしている。
そうしているうちに、いつの間にか
「自分の気持ちを伝えるより、相手に合わせた方が楽」
と思うようになることがあります。
でも、その「楽」は本当に心が楽になっているのでしょうか。
「何でもいいよ」の裏にある気持ち

友達とランチに行くとき。
「何食べたい?」
「私は何でもいいよ!」
本当はパスタが食べたい。
でも、相手が和食を食べたそうだったから。
「どっちがいい?」
「私はどっちでも大丈夫!」
本当は、こっちがいい。
でも、相手に合わせた方が話が早い。
一つひとつは、ほんの小さなこと。
けれど、そんな選択を毎日繰り返していると自分の気持ちよりも、相手がどう思うかを先に考えることが習慣になる場合があります。
そしてある日。
「あなたはどうしたいの?」
と聞かれても、答えが出てこない。
自分の気持ちがないわけじゃない。ただ、自分の気持ちを後回しにすることに慣れすぎてしまった。
そんなこともあるのです。
本音を話したら、嫌われる気がする
本当は嫌だった。
本当は悲しかった。
本当は、もっと大切にしてほしかった。
でも、それを伝えたら相手が離れていく気がする。
心理学では、他者からの拒絶や否定に対する不安が、自分の気持ちを表現することに影響する場合があると考えられています。
例えば、過去に勇気を出して本音を話したとき
「そんなことで悩んでるの?」
「考えすぎじゃない?」
「もっと大変な人だっているよ」
と言われた経験があると、次に話すことが怖くなる場合もあります。
また、幼い頃から周囲の機嫌を気にして過ごしてきた人にとっては、本音を隠すことが自分を守る方法になっていた可能性もあります。
だから、今すぐ何でも話せるようにならなくてもいいのです。
まずは、自分がなぜ言葉を飲み込んでしまうのか、その背景を知ることから始めてみませんか?




