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うつ病を理解して乗り越えよう!症状と対策を徹底解説

こころとこころをつなぐ、こころのかふぇ
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大城 眞抽美
朝日報道番組ABEMA・30代女性雑誌Poco'ce・財経新聞など出演。人は客観的な現実を理解することはできない。 認知神経科学の観点から意識を研究、特に30代女性1万人以上カウンセリングしています
目次

近年、うつ病の患者数が増加しており、心の健康問題が深刻化しています。
うつ病は誰にでも起こりうる病気であり、適切な治療とケアが必要不可欠です。

本ブログでは、うつ病の症状や原因、増加の背景などについて詳しく解説し、うつ病への理解を深めていきます。
うつ病に関する正しい知識を持つことで、早期発見・早期対応につながり、重症化を防ぐことができます。ひとりひとりがうつ病について学び、心の健康を守ることが大切です。

うつ病って何?

うつ病は、さまざまな要因によって引き起こされる精神的な状態で、脳の機能障害が起こります。ストレスの蓄積や身体的な負担などが原因とされています。うつ病では、脳が正常に機能せず、見方が否定的になり、自己評価が低下することがよく見られます。

うつ病の症状

うつ病の症状には、以下のようなものがあります。
これらの症状が2週間以上続く場合、うつ病の可能性が疑われます。

抑うつ気分(憂鬱・気分が重い)
何をしても楽しくない・何にも興味が湧かない
疲れているのに眠れない・一日中眠い・いつもよりかなり早く目覚める
イライラして何かに急かされているようで落ち着かない
悪いことをしたように感じて自己責任を感じる・自分の価値を認められない
思考力や集中力が低下する
消えたいと強く思う

うつ病の治療

早期の治療によって、うつ病の回復も早くなるとされています。
うつ病の治療には、薬物療法と認知行動療法が効果的です。

薬物治療では、抗うつ薬が使用されます。これらの薬は、脳内の神経伝達物質のバランスを調整し、うつ病の症状を改善する働きがあります。

一方、認知行動療法は、うつ病特有の考え方の修正や新しい行動パターンの習得を目指す治療法です。患者の気持ちに共感しながら、うつ病の症状を改善するためのサポートを行います。

また、十分な休養もうつ病の治療には不可欠です。心配事から離れてゆっくりと休むことが重要です。必要に応じて入院も選択肢として考えることもあります。

うつ病は、多くの人が経験するものであり、約15人に1人が一生の間に発病すると言われています。
しかし、治療を受けている人はそのうちの4分の1程度です。
誰でもうつ病にかかる可能性がある為、早めの相談や治療、適切な休養が重要です。

うつ病は心の不調ではない

うつ病は、心の不調ではなく身体の不調や行動の問題として現れることが多くあります。特に思春期には、その傾向がより強く現れると言われています。

以下では、うつ病の症状を精神的症状と身体的症状に分けて紹介します。

精神的症状

気分が沈んで憂うつに感じる
自分を必要以上に責めてしまう
自分に価値がないように思える
集中力の低下
やる気や関心、興味の低下
物事をネガティブな方に考えてしまう
消えたいという考えが頻繁に浮かぶ

身体的症状

不眠または過眠
食欲の減退や増加
疲労感や倦怠感
身体のだるさや痛み
性欲の減退

これらの症状がうつ病によって引き起こされることがあります。うつ病の症状は、精神的なものだけでなく、身体的なものも含まれることに注意が必要です。

※もっと他にも知りたい方はこちらの記事へどうぞ

うつ病は自覚が難しく他人にも分かりにくい特徴

また、うつ病の症状は朝の調子が最も悪く、午後から夕方にかけて改善することがよくあります。朝起きるのが難しくて学校を休んだ後に、午後になると具合が良くなってきたりすることもありますが、そのような場合でもうつ病の可能性があるため、専門家に相談することをお勧めします。

うつ病では、抑うつ気分や喜びや興味の低下などの症状が現れることが一般的です。しかし、これらの症状は他の病気やストレスによっても引き起こされることがあるため、正確な診断のためには専門家による判断が必要です。

これらの症状を自覚することは難しい場合があります。
特に自分が明るく元気だったり、うつ病になるはずがないと思っていた人ほど、自分がうつ病である可能性に気づかないことがあります。そのため、家族や職場の人々とのコミュニケーションや気づきによって、症状に気づくことがよくあります。

ご自身で感じる症状の他にも、周囲の人々からの指摘や気づきも重要です。症状が2週間以上続く場合や周囲の人々から症状を指摘された場合は、専門機関に相談することをおすすめします。

うつ病はその病態や特徴によってさまざまな形態があります。重症度や発症の仕方、病型など、様々な要素によって異なる病態が現れます。ですが、うつ病という言葉には明確な定義が存在せず、新型うつ病や現代型うつ病などの呼称も専門家の間で統一されていません。

症状や特徴を理解するためには、症状の現れ方や病型などについて知る必要があります。
精神的症状と身体的症状に分けてうつ病の症状を整理しましたが、これらの症状の組み合わせや重症度によって、うつ病の病態が異なることもあります。

私たちにとって身近なうつ病は、様々な要因によって引き起こされることがあります。
心のストレスや身体的なストレス、遺伝的要因などがうつ病の原因となることがあります。けれど、その具体的な原因は一概には特定できず、個人の状況や環境による影響も大きいと言われています。

診断基準は?

うつ病の診断基準は、特定の症状がある期間(2週間以上)続くことによって診断されます。
「抑うつ気分(何もする気が起きない・憂鬱)」と「喜びや興味の著しい低下」が含まれています。
※抑うつ気分とは、あくまでも状態のこと。これが長引くと【うつ病】と診断されます。

診断は医師によって行われますが、重症度や初発か再発かなどの要素も考慮されます。また、特定の病型や異なる病態のうつ病も存在しますが、それらは専門家によって診断されます。

うつ病の症状は無視せず、早めに専門機関に相談することが重要です。心の健康のために、適切な治療やサポートを受けることが大切です。

うつ病が増加している背景

現代社会において、うつ病が増加している要因は様々です。経済不況や高齢化、情報化・社会構造の複雑化などの様々なストレスの増加が、こころの病気に悩む人を年々増加させています。厚生労働省の患者調査によれば、うつ病に悩む人の数は年々増えており、特に中高年の自死においては「うつ病」が背景に存在していることが多いと言われています。

子どもに与える影響

日本では高齢化が進んでおり、高齢者の数が増えるにつれて、うつ病の発症率も上昇しています。高齢者は孤立や生活の変化、身体的な衰えなどさまざまな要因でうつ病にかかりやすくなっています。また、若者でもうつ病が増加している傾向があり、これは教育や就職の競争激化、経済的な不安などが原因とされています。

ストレスの増加

現代社会はストレスが多い環境となっています。経済的な不安や仕事のプレッシャー、人間関係の問題など、さまざまなストレスが人々の心に影響を与えます。さらに、情報化や社会構造の変化により、個人の責任や選択の幅が広がり、ストレスが増加しています。これらのストレスがうつ病を引き起こす要因となる可能性があります。

社会の変化

社会の変化もうつ病の増加に関与しています。近年は家族の絆が希薄化し、一人暮らしや孤独な生活を送る人が増えています。また、都市部における社会的な孤立や交流の減少、地域の結びつきの希薄化もうつ病のリスクを高めます。これらの社会的な変化が、心の健康に悪影響を与えていると考えられています。

情報化社会の影響

情報化社会の進展により、情報の過剰な流れやSNSの普及など、情報へのアクセスが容易になりました。これにより、他人との比較や評価によるストレスが増加し、うつ病のリスクが高まっています。また、情報の過剰な摂取やネガティブな情報の影響もうつ病の要因となる可能性があります。

これらの背景から、現代社会においてうつ病が大きな健康問題となっていることがわかります。うつ病の増加は個人の心の健康だけでなく、社会全体の健康にも影響を与える重要な問題です。そのため、うつ病の予防や早期発見、適切な治療が必要とされています。

うつ病の原因

うつ病の発症には複数の要因が関与しています。以下の要素がうつ病の原因とされています。

1 遺伝的要因

うつ病の人の約半数では、遺伝的な要因が関与しているとされています。うつ病患者の第1度の近親者では、通常よりも高い頻度でうつ病が見られることがあります。遺伝的な要因は神経伝達物質の機能に影響を与える可能性があります。

2 脳の機能異常

うつ病では、脳の働きに異常が生じることが指摘されています。具体的には、感情や意欲を制御する脳の一部の神経細胞の形状に変化が生じ、感情や考え方にゆがみが起こる可能性があります。

3 心理的ストレス

ストレスはうつ病の引き金となることがあります。仕事や学校、人間関係、経済的な問題、家族の不幸など、さまざまなストレス要因がうつ病の発症に関与する可能性があります。

4 身体的要因

女性は男性よりもうつ病になりやすい傾向があります。ホルモンの変化や甲状腺の異常がうつ病の一因となることがあります。また、特定の身体的疾患や薬の使用もうつ病の原因となることがあります。

これらの要因が複合的に関与することで、うつ病が発症すると考えられています。ただし、うつ病の発症は個人によって異なるため、一概には言えません。適切な治療とサポートを受けることが重要です。

【うつ病の診断基準】あなたは何個あてはまる?

うつ病の診断には、以下の9項目のうち5つに該当し、抑うつ気分または喜びや興味の著しい低下が2週間以上続いた場合とされています。

抑うつ気分
喜びや興味の著しい低下
気力の低下、疲労感
集中力や思考力の低下、決断ができない
食欲不振と体重減少、食欲増加と体重増加
不眠、過眠
精神運動の焦燥または制止
無価値観、過剰または不適切な自責
死ぬことを繰り返し考える、自殺の計画を立てる

これらの症状のうち5つ以上、2週間以上続いていたら、専門家に相談することがお勧めされます。
また、自身で感じる症状だけでなく、まわりの人から指摘された情報も医師に伝えることが重要です。医師の同意がある場合は、診察後に家族に症状について説明することも可能です。

うつ病の診断基準のポイント

9項目のうち5つ以上に該当する必要がある
2週間以上続いた場合に診断される
喜びや興味の低下、抑うつ気分が著しい特徴
身体的な症状(食欲、睡眠など)や精神的な症状(無価値感、自殺の考え)を含む

なお、うつ病は個人によって症状や特徴が異なる病態であり、重症度や病型も異なります。
特に双極性障害という病気では、うつ状態と躁状態を繰り返すことがあります。また、個人によって症状の重症度も異なり、「軽症」の場合は周囲が気づかないこともあります。うつ病は「単一性」と「反復性」によって区分され、再発防止が重要視されています。

新しいうつ病も発見されている

さらに、特定の病型もあるようです。
例えば、「メランコリー型」は典型的なうつ病であり、良いことがあっても気分が晴れません。食欲不振や体重減少、朝が一番悪くなるなどの特徴があります。「非定型」では、良いことに対して気分がよくなり、食欲過剰や体重増加、過眠、過敏などが見られます。

※新型うつ病は女性に最も多いです。こちらの記事で詳しく解説しています


冬季うつ病は季節型の一つであり、特定の季節に発症し、季節の移り変わりとともに回復します。また、産後のうつ病は産後4週以内に発症し、ホルモンの変化や育児の不安などが関与していると考えられています。

以上の情報から分かるように、うつ病の診断にはさまざまな要素が関与し、個人によって異なる症状や特徴が現れることがあります。ですので、自身がうつ病の可能性を感じた場合は、専門家に相談し、適切な診断を受けることが重要です。

まとめ

うつ病は現代社会における大きな健康問題の一つです。
遺伝的要因や脳の機能異常、ストレスなど、複合的な原因によってうつ病は発症し、その症状は多様です。早期発見と適切な治療が重要ですが、自覚が難しい場合もあるため、家族や周りの人の理解と支援が不可欠です。

うつ病は誰もが経験しうる病気であり、一人で抱え込まず、専門家に相談することがとても大切です。自身の心の健康を守り、周りの人の支えも得ながら、前向きに向き合っていくことが望ましい対応といえるでしょう。

よくある質問

うつ病とは何ですか?

うつ病は、さまざまな要因によって引き起こされる精神的な状態で、脳の機能障害が起こります。抑うつ気分や興味の低下、身体症状など、さまざまな症状が現れる可能性があります。早期の治療と適切なサポートが重要です。

うつ病の症状にはどのようなものがありますか?

症状には、抑うつ気分、興味や喜びの低下、疲労感、集中力の低下、睡眠障害、食欲変化、自責感や自殺念慮などがあります。これらの症状が2週間以上続く場合は、専門家に相談することをおすすめします。

なぜうつ病が増加しているのですか?

高齢化や経済的な不安、ストレスの増加、情報化社会の影響など、さまざまな社会的要因がうつ病の増加につながっています。個人の心の健康だけでなく、社会全体の健康への影響が指摘されています。

うつ病の診断基準はどのようなものですか?

うつ病の診断基準には、9つの項目のうち5つ以上に該当し、抑うつ気分や興味の低下が2週間以上続くことが含まれます。症状の程度や病型によって異なる場合もあるため、専門家による適切な診断が重要です。

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