いじめる子供の心理
いじめは何故、起きるのでしょうか。いじめを起こす人の心理として、例えば家庭内や学校・職場の人間関係のストレス発散から行ってしまったり、誰かに認められたい、褒めてもらいたいという欲求や自尊心が高くなりいじめをしてしまうのです。発散する場所がない時、モヤモヤした気持ちは他人に一気に向いてしますのですね。
加害者にならない為に
自分の子供が加害者にならない為にはどうしたら良いと思いますか?一番は、子供の全てを受け止めてあげることです。そして自分を大事にすることの大切さや自己肯定感を持ってもらうこと、他人を思いやる気持ちの大切さを育んでもらうことです。
よく云う自己肯定感とは、誰かと比較するのではなくて本来のありのままの自分自身を認めたり、尊重し、自分は価値のある人間だと自ら感じることができる心の状態のことをいいます。これはとても重要なことです。仕事や自己実現、コミュニケーションの土台となり、自身の人生が幸せだと感じることに大きく影響するものになります。これが崩れてしまうと誰かに依存をしてしまったり、いざという時に何も行動を起こせなくなってしまいます。
そのために必要になってくることは、スキンシップです。
抱きしめたり、話す時間をつくったり、子供がやることを認めてあげたり、褒めてあげることなどになります。
自己肯定感を上げるには
親であっても、自分の子供に対して「ありがとう」「ごめんなさい」など感謝や謝罪の言葉を日々伝えることが大切です。そうすることで、子供の自己肯定感は高まります。子供も必要なときに感謝や謝罪などの言葉を他人や家族にも使うようになります。家族で過ごしたり、目を見て話す時間があることによって、ストレスは軽減され他人のことを考えられる子供になるのです。
子供をすぐに否定せず、普段からじっくりと話し合い、いけないことをしたならそれについてただ頭ごなしに叱るのではなく、何が問題で、何がいけなかったのかを一緒に考えることが何より重要になってきます。ただ叱るだけでは反対に子供のストレスが増え、なんでそれが悪かったのか理解しません。
静かなSOS発信
子供はいじめられていても、自分から親や先生に話す子はほぼゼロと言ってもいいでしょう。ですが、言わなくてもその子が出すSOSサインというものが身体の反応へと自然にでてくるのです。それに周りは気づかなければなりません。そして、「なんで言わなかったの!?」と叱ってはいけません。まずは、「辛かったね。よく頑張った。言ってくれてありがとう」と抱きしめてあげてください。それは親のあなたにしかできないことです。
では、子供がいじめられている時に発信する、何気ないSOSをみてみましょう。
- 口数が少なくなる
- 食欲がなくなる
- 元気がなくなる
- 情緒不安定になる
- 家族や物に八つ当たりする
- 急に甘えだす
- 朝起きなくなる
- 腹痛・頭痛などを訴え、学校に行くことを渋る
- 友達と遊ばなくなる
- 急な外出が多くなる
- 不眠気味
- 持ち物の紛失や破損、衣服の汚れが目立つ
- お金をねだったり持ち出す
- お小遣いの減りが早くなる
子供はなかなか自分がいじめられていることについて口にはだしません。
それは、親に心配をかけたくない気持ちがあるからです。
そして、自分がいじめられていることの恥ずかしさ、プライドもあったりします。今の学校が全てではありません。ですが子供にはそこが小さな社会であり全てです。一緒に子供が今どうしたいのか、どう思うのか考え寄り添い尊重し、今いる場所以外にも居場所があること、いろいろな選択肢があること、周りを頼っても良いことを伝えることが大切です。日頃から自己肯定感を高め、相手を思いやり、ありがとうやごめんなさいを当たり前に言える人物形成は成長にとって何よりも大切になります。きちんと子供を見守り、認め、愛情を注いであげてください。
いじめを受けるとPTSDや鬱病、パニック障害といった症状を発症する可能性があります。具体的にどのような症状なのか、克服するにはどうしたら良いのか解説していきます。
PTSDの症状
- すぐにイライラする
- 過剰な反応をし、警戒心がある
- ちょっとした物音でも驚く
- 感情や感覚が鈍くなる
- 眠れない
- その時の体験や記憶を思い出し同じ体験をした感覚に陥る(フラッシュバック)
- 否定的な感情が強くなる
- 何事にも興味関心がなくなる
原因
- 性的暴行
- 自然災害
- 虐待
- 犯罪被害
- 本人は体験していないがメディアを通じての追体験
克服するには
薬物療法とカウンセリングを一緒にすることをおすすめします。薬物療法は抗うつ薬としても使われるSSRIと呼ばれる薬をもちいります。セロトニンの濃度を高めることによって、気持ちを前向きにし症状を緩和します。カウンセリングは、認知行動療法という療法を行います。何が原因で症状が続いているのかに注目し、気持ちの整理を促していく治療法です。以前の記事でも触れたように、私も療法としてよくクライアントに行っているエクスポージャー療法と呼ばれるものが、よく治療として使われています。必ず不安の向こう側には解決があります。自分は汚れてしまった、生きる価値もないと思ってしまうクライアントには、悪夢から覚めたような安心感を取り戻すために行います。
鬱病の症状
- 気分が落ち込む
- 楽しめない
- 興味関心がない
- 眠れない
- 食欲がない
- 疲れやすい
原因
- 大切な人を亡くし喪失感によって
- 人間関係などのストレス
- 経済的困窮
- 環境の変化
克服するには
実は鬱病は心の病として知られていますが、脳の病気です。主にストレスが引き金となり、脳の働きのバランスが崩れることで、鬱病が発症すると考えられています。鬱病はおよそ3か月がピークで、その後は安定してくると言われています。ですが、安定してしばらくして再び不安定になります。治ったかな?と思って自分で判断しないようにしてください。鬱病はじっくりと治していかないと再発したり悪化する可能性の高いものです。
これも、薬物療法とカウンセリングをしていくことが大切になります。仕事や家事など、「今やらなければならない!」と思うことを出来るだけ最小限におさえ、休むことを優先してください。そして、あなたにとって話しやすいカウンセラーを見つけ、そのカウンセラーと一緒に問題解決について取り組むことが重要になっていきます。
パニック障害の症状
- 動悸がして苦しい
- めまいがする
- 胸が苦しい
- 自分が自分ではない感覚がする
- 自分は死んでしまうのか不安になる
原因
- 会社や人間関係のストレス
- 将来への不安
- 仕事や生活上の大きな変化
- 疲労の蓄積(乳酸濃度が高くなる)
克服するには
これに関しても、薬物療法とカウンセリングが重要になっていきます。薬物療法をしていきながら、クライアントの誤った考え方(認知)を、少しずつカウンセリングで正していきます。そのクライアントが持つパニックを起こす原因から、その状況を軽いものから実際に再現し、パニック発作を起こさないような経験を重ねることで、恐怖感を克服される方もいらっしゃいます。
あなたに親身になってくれるカウンセラーや医師を見つけ、焦らずゆっくり解決していくことがどの症状にも大切になります。
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