近年、SNSを中心に「食い尽くし系」という言葉が話題になっています。これは、自分の分だけでなく、周りの人の分まで食べたり、冷蔵庫や棚にストックされている食べ物まで勝手に食べてしまう人を指すスラングです。
今回は、この「食い尽くし系」について解説します。
その特徴や心理、周囲への影響、そして対策について、より詳しく掘り下げていきましょう。
食い尽くし系の特徴
食い尽くし系の人には、以下のような特徴が見られます。
食欲旺盛
自分のことしか考えていない
食べ物への執着心が強い
遠慮がない
窃盗癖がある場合もある
特徴の具体的な例
食い尽くし系の特徴の具体的な例は、以下のとおりです。
- 食欲旺盛で、とにかく食べる量が多い
- 一回の食事でご飯を何杯もお代わりしたり、大きな丼ぶりを平らげたりするなど、常軌を逸した食欲を持つ人が多いです。
- 自分のことしか考えておらず、周りの人のことを気にしない
- 自分が満足すればそれで良く、他の人が食べたくてもお構いなしに全て平らげてしまうような身勝手な行動を取ります。
- 食べ物への執着心が強く、譲ることができない
- 目の前にある食べ物を見ると、どうしても食べずにいられず、たとえ他の人が楽しみにしていたものであっても、譲ることができません。
- ずうずうしく、遠慮がない
- 人の家の冷蔵庫を勝手に開けたり、お裾分けをもらったものを全て食べてしまうなど、常識をわきまえないずうずうしい行動が目立ちます。
- 窃盗癖がある場合もある
- 極端な場合には、人の食べ物を盗んだり、スーパーで万引をしたりするなどの犯罪行為に手を染めることもあります。
特徴への補足
「食い尽くし系」は、男女問わず、あらゆる年齢層に存在します。彼らは、自分の食欲を満たすことだけに意識が集中しており、周りの人の迷惑や不快な思いなどは気にしません。
また、多くの食い尽くし系は、自分の行動が周囲に迷惑をかけていることに自覚がない場合が多いです。そのため、注意しても改善が見られないケースも…。最終的に、深刻な人間関係のトラブルに発展してしまうこともあるのです。
さらに、食い尽くし系の問題は、家庭内暴力やいじめへとつながる可能性があります。そうなると、相手は、必然的に精神的なダメージを受ける可能性が大きいででしょう。結果、大切な家族や友人、同僚などとの関係を悪化させることにつながってしまいます。
食い尽くし系の人の心理的要因
食い尽くし系の人の心理には、大きく3つの要因が考えられます。
経済的な困窮
育ちの環境
精神的な問題
心理的要因の具体的な例
上記で紹介した3つの要因が複雑に絡み合い、食い尽くし系の行動につながっている可能性があります。各要因による具体的な例は、以下のとおりです。
- 幼少期に食べ物に関するトラウマを持っている
- 幼い頃に食べ物に困った経験があると、大人になっても極端なまでに食べ物を欲してしまうことがあります。
- 承認欲求が強く周囲から注目されたい
- 人から「よく食べるね」と褒められることで、自己肯定感を高めようとしている可能性があります。
- 自己中心的で自分の欲求を優先させてしまう
- 自分さえ良ければそれで良く、他人の気持ちや立場を全く考えない自己中心的な性格です。
- 衝動性が強く考えずにに行動してしまう
- 目の前にある食べ物を見ると、理性を制御できずに衝動的に食べてしまうことがあります。
- 窃盗癖などの犯罪性を持っている
- 極端な場合には、窃盗癖などの犯罪性を持っている可能性もあります。その場合、専門的な治療が必要です。
食い尽くし系が周囲に与える影響
食い尽くし系の行動は、周囲に以下のような影響を与えます。
食費がかさむ
食事に困る
料理やイベントが台無しになる
ストレスを感じる
人間関係が悪化する
盗難被害に遭う
周囲に与える影響の具体的な例
周囲に与える具体的な例は、以下のとおりです。
特に、子供や高齢者など、弱い立場の人にとっては、食い尽くし系の存在は深刻な問題となりえます。
- 食費がかさんで家計が苦しくなる
- 共同生活をしている場合、食い尽くし系の人がいると、食費が驚くほど高騰してしまうことがあります。
- 食べ物がなくなり食事に困る
- 冷蔵庫が空っぽで、急遽コンビニやスーパーに駆け込む羽目になることがあります。
- せっかく用意した料理やイベントが台無しになる
- 誕生日パーティーのために用意した食事など、楽しみにしていた食べ物がなくなっていることがあります。
- ストレスを感じ体調を崩す
- 常習的に食べ物を盗まれるストレスで、胃痛や不眠に悩まされるなど体調を崩すことがあります。
- 食べ物がなくなるストレスを感じる
- 冷蔵庫が空っぽになっていたりすると、大きなストレスを感じます。
- 人間関係が悪化する
- 食卓でのいざこざが絶えなくなったり、友人や家族との仲が悪くなったりすることがあります。
- 窃盗被害に遭う可能性がある
- 貴重なものや高価なものまで食べられてしまう被害もあり、深刻な場合は窃盗被害として警察に通報する必要もあります。
食い尽くし系への効果的な対策
食い尽くし系への対策としては、以下のような方法が有効です。
- 毅然とした態度で注意する
- 直接注意するのが難しい場合は、第三者に間に入ってもらうのも有効です。
- 食べ物を個別に管理する
- 各自専用の食器やタッパー等の食品保存容器を使用する、記名する、冷蔵庫に鍵をかけるなどの対策が有効です。
- 防犯カメラを設置する
- 証拠を残すことで、警察への被害届もスムーズになります。
- 必要であれば、距離を置く
- 同居している場合は、別居を検討するのも一つの方法です。
- 専門家の助けを借りる
- 精神的な問題が原因と思われる場合は、カウンセラーやセラピストへの相談が必要でしょう。
窃盗癖と食い尽くし系との関係
食い尽くし系の中には、窃盗癖を持つ人もいます。他人の食べ物を勝手に食べる行為は、窃盗罪に該当する可能性も…。もし、被害が深刻な場合は、警察に相談し、法的措置を検討することも必要です。
まとめ
食い尽くし系は、決してひとごとではありません。もし、あなたの周りにも食い尽くし系がいる場合は、適切な対策を講じて、自分自身や周囲の人を守るようにしましょう。
今回紹介した対策はあくまでも一例であり、状況に合わせて臨機応変に対応することが重要です。また、食い尽くし系の人は、精神的な問題を抱えている可能性もあります。一方的に責めるのではなく、理解しようと努めることも大切にしましょう。
さいごに、「食い尽くし系」というのは、近年注目され始めた比較的新しい概念です。今後は、さらに研究が進み、より深い理解が得られるようになることでしょう。