5人に1人はHSP?
人の表情を見て、今どう思ったかな…とか本心はどうかな…とかいちいち考えちゃう。
身近な誰かが怒っていたら心臓バクバクするし、笑っていたら安心する。
顔色ばかりうかがって自分の気持ちは押しころし、相手の意見になんでも賛同してしまう、合わせてしまう。こういったあなたは、HSPかもしれません。
統計的には人口の15%~20%で、日本人にもっとも多く5人に1人があてはまる『性質』です。
HSPってなに?
HSPとは、「(Highly Sensitive Person)ハイリーセンシティブパーソン」のことをいいます。
「非常に感受性が強く、敏感な気質をもった人」という意味です。「Highly Sensitive Person」と呼び、頭文字をとって「HSP」と呼ばれています。
HSPは生まれつき持つもののため、環境や性格などの後天的なものではなく、先天的な気質であることがわかっています。
約8割の人はこの性質にはあてはまらないため、HSPの特性は共感を得ることが難しく、生きづらく、自己嫌悪を感じることや周りの顔色をうかがいながら他人に合わせようとし、無理をしてしまうといえます。
4つの特性
Depth of Processing
「考え方が複雑で深く処理をすること、物事を深く考えて行動する人」
物事を深く考えることができるHSPの特性を生かし、疑問に感じたことをすぐに質問することができ、1を聞いて10のことを想像して考えられることが上げられます。
この特性から真面目な性格と言われたり、自分でもそう感じたりしてしまいます。
「何事も真面目に取り組める人で信頼できる」と信頼を得ることができることが長所に繋がっていきます。ですが、時には周りから「考えすぎ」と言われてしまうことも多くあります。
この特性の良さは、他の人が気づかないことにもよく気がつくので、何かを発信することやリーダーに向いています。
Overstimulation
「過剰に刺激を受けやすく、敏感で疲れやすい」
音や光、匂いなどとても敏感な人です。人一倍刺激や情報を受けとるため、疲れやすい傾向があります。
例えば、会社で他人の視線が気になり見られている気がして仕事に集中することが難しく感じてしまい、休日は一日寝て過ごさないと回復できないといった現象にもなりかねません。
心を許している友人に会った時間は楽しく感じるものの、次の日になると疲れが出たりすることがあります。
時には休息として、一人の時間や静かな時間が必要になっていきます。
この特性の人は、直観力に優れているので、自分に何が合うのかすぐに分かる特徴がありますよ。
Emotionalresponse and empathy
「全体的に感情の反応が強く共感力が高い」
人と話したり接していくなかで、他人のことなのに自分ごとのように考えてしまうことがあるということが特徴です。
例えば、人が怒られているのを間近にすると自分が怒られているように感じて不快に思い傷つくことがあります。
つい人の顔色や声色、様子を伺って気を使い気疲れすることが連鎖のように起こることがあります。しかし、人の様子や気持ちを感じ取ることができるということは「優しい」と人から思われたり信頼に繋がることにもなります。
共感を生む働きをするといわれているミラーニューロンという神経細胞が、この気質の人にはとても高く、活発であるため人よりも共感力が強く、テレビCMを見るだけで泣いてしまったりニュースで事故など目にし、深く傷ついてしまいます。
ですが、この気質の人は人の喜びを自分の喜びのように嬉しく感じるといった良さもあります。
Sensitivity to Subtleties
「些細な刺激を察知しあらゆる感覚が鋭い、気づきやすい」
身の回りの環境の変化に対して敏感に感じやすく、小さなことでもパッと気がつくことが特徴です。
声のトーンの微妙な変化、顔色など、小さなことによく気づきます。そのため仕事ではミスが少ない良さはありますが、気づく量がとても多いため、ひとつの仕事にたくさんの時間がかかることもあります。
人付き合いでも、相手に対して細やかな気遣いができる一方、「今、本音を言っていないな」と気づいて一人で考え込みモヤモヤしたりもします。
この気質の人は、他の人よりも仕事が丁寧で、ミスが少なく相手を思いやられる特性をもっています。なので、人から頼られ人望のあつい人だと思われます。
自分らしく生きよう
自分はみんなと同じことができない、劣っていると落ち込んでしまうこともあるかもしれません。ですが、あなたの気質は短所ばかりではありません。その特性によっては他者よりもはるかに優れていることが裏側には隠れています。見方によっては、悲観してしまったりするでしょう。そんなことを言われても苦しいし生きづらいし、前向きになんてなれないと思う人もいるでしょう。
大切なことは、今まであなたが耐えられなかったこと、受け入れられなかったことを正しく知る事です。自分の思考・行動の傾向を理解することからスタートしてみましょう。
HSPの限界サイン
- 一人反省会が止まらない
- いつもより雑音に敏感になる
- 他人との関わりが億劫になる
- 朝起き上がれない
- 笑えない
- 嫌な事をよく思い出す
- 片づけがはかどらない・やる気が起きない
- 少しの事でイライラしてしまう
- 仕事の事が常に頭から離れない
- 辛くないのに涙が出て止まらない
これらが多くあてはまっていたら危険信号です。あなたはどうでしたか?
できればこれをやってみよう【改善策】
距離を置いてみる
友人や会社の人たちなど、会話中に「距離が近くてしんどい」と感じたら、少し後ろに下がったり、椅子に深く腰かけたりし、さりげなく距離をとりましょう。身体の角度をほんの少しズラすことによって、心理的負担が軽減されます。
会議なら、相手に対し「90度」か「横並び」になるように座り、飲食店ならカウンター席が適しています。隣りのデスクの同僚やクラスメイトなどが気になる場合、ペン立てやカップを置いて境界をつくれば、安心感が得られます。
そして、休憩する時はパソコンや携帯の光も刺激されて良くないので、できることなら電源を消して何もしないことが大切です。目をとじてゆっくり休憩をしてみましょう。
自尊心を高める
HSPの人は人よりもネガティブな感情をキャッチしてしまいますので、自分を褒めてあげたり労わってあげましょう。
「私(僕)はできる」「自分は大丈夫」「午前も頑張った。すごいね、偉いね」など自身を肯定し気持ちを回復させてください。
おすすめなのは、自分に手紙を書くことです。大切な人が悲しがっていたらどう励ましてあげようかなと考え、短文でもいいので手紙を自分宛てに書いてみてください。いつでも読み返せるようにお財布や手帳などに入れておくと一番効果は高まりますよ。
こころのかふぇ(ここかふぇ)
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