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産後うつに勝つ!症状・原因・対策完全ガイド

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大城 眞抽美
朝日報道番組ABEMA・30代女性雑誌Poco'ce・財経新聞など出演。人は客観的な現実を理解することはできない。 認知神経科学の観点から意識を研究、特に30代女性1万人以上カウンセリングしています
目次

出産は人生で最も喜ばしい出来事の一つですが、同時に大きな変化でもあります。産後うつ病は、出産後に多くの女性が経験する可能性のある深刻な精神的問題です。今回のブログでは症状・原因・リスク因子について詳しく解説し、予防と対処法についても説明します。
産後うつ病は誰にでも起こり得るものですが、早期発見と適切なサポートにより克服できます。

産後うつ病とは?

産後うつ病とは、出産後の女性が体験する可能性のあるメンタルヘルスの問題で、主に出産から数週間から数ヶ月の間に発症します。これは特に深刻なケースであり、母親自身やその家族に大きな影響を及ぼすことがあります。

産後うつ病の症状

産後うつ病は、一般的なうつ病と似た症状を示すことが多いですが、特有のポイントも存在します。主な症状として以下のようなものがあります。

主な症状

これらの症状が2週間以上続く場合、産後うつ病の可能性が高いとされています。さらに詳しく見ていきましょう。

持続的な悲しみ: 日常生活の中で絶えず悲しみや虚しさを感じる
興味喪失: 以前は楽しんでいた趣味や行動に対する興味を失う
睡眠の乱れ: 不規則な睡眠パターン(不眠または過剰睡眠)を伴う
自責の念: 小さな失敗や不安について強い自己非難をする傾向

一般的な症状

以下のような症状があらわれてきたら注意が必要です。

気分の落ち込み
産後うつ病の最も顕著な症状は、持続的な気分の落ち込みです。赤ちゃんが生まれても、喜びや楽しさを感じられず、無力感や悲しみに苛まれることがあります。
②興味や楽しみの喪失
以前は楽しんでいた趣味や活動に対する興味が失われ、日常生活に喜びを見出せなくなることがあります。
③睡眠障害
微細な変化として、赤ちゃんの世話で睡眠不足になりやすい上に、自分自身も不眠に苦しむことになります。 夜中の授乳などで、その睡眠の質も低下することが多いです。
④食欲の変化
食欲が落ちる場合が多く、また過食にも走ることもあります。体重の急激な変化を伴うことがあるため、注意が必要です。

精神的な症状

自分を責めたり情緒が不安定がひどく続く場合は専門家に相談しましょう。

①自責感
自分自身や育児に対して強い罪悪感を抱くことがあり、「もっといい母親になりたい」という思いが逆に自己評価を下げる要因となります。
②気力の低下
物事に対する興味が失われると同時に、日常的な活動でもエネルギーを感じられなくなり、家事や育児に対する意欲も低下します。

その他の症状

以下はその他の症状になります。あなたはあてはまりますか?

①極度の悲しみ
時には涙が止まらないほどの悲しみを感じることがあります。これは、抑えきれない感情の高まりから来るもので、そうした状態が続くこともあります。
②易怒性と焦り
小さなことでイライラすることが増え、些細なトラブルでさえも大きなストレスに感じられることがあります。
③母子関係への影響
産後うつ病に悩む女性は赤ちゃんとの絆が築けず、それに対する不安やストレスからさらなる自己批判を引き起こすこともあります。
④まれな症状
中でも特に深刻な場合には、自殺念慮や暴力的思考が見られることもあります。このような場合は、早急に専門家の診察を受けることが不可欠です。

症状は個人によって異なりますが、上記のような兆候が見られた場合には、適切なサポートや治療を検討することが大切です。症状が続く場合も多いため、早期の対応が求められます。

2. マタニティブルーとの違い

産後の情緒不安定は、しばしば「マタニティブルー」と呼ばれますが、これは一時的な状態です。
マタニティブルーは通常、出産後数日から数週間にわたって現れ、自然に回復します。一方、産後うつ病は、深刻な症状が長期間続くため、治療を必要とすることが多くなります。

産後うつ病の原因

この状態は、ホルモンバランスの変化や育児に伴うストレス、睡眠不足など、さまざまな要因によって引き起こされると考えられています。出産後の体の不調や育児環境が、女性のメンタルに負担をかけることが多いのです。

ホルモンバランスの変化

出産後、女性の体内ではホルモンバランスが急激に変化します。この変動が感情の不安定さや気分の落ち込みを引き起こす一因とされています。特に、エストロゲンやプロゲステロンのレベルが低下することで、精神的な健康に影響を与えることがあります。

ストレス要因

産後は育児に対する不安や環境の変化から、さまざまなストレスが重なることがあります。新生児の世話や育児の責任感、家族のサポート不足などがストレスを増大させ、産後うつ病の発症リスクを高める要因となります。特に、身近な人との別れや失業など、重要なライフイベントが重なると、心の負担が増えます。

既往歴と脆弱性

うつ病や不安障害の既往歴がある女性は、産後うつ病にかかりやすいことが知られています。過去の経験からくる心理的な脆弱性が、出産後の不安定な状況を乗り越える際に障害になることがあります。

身体的要因

甲状腺機能低下など、身体的な問題がうつ病の引き金となる場合もあります。ホルモンの変動だけでなく、このような身体的健康の問題も精神に影響を与えることがあるため、医療的な検査を受けることが重要です。

個人的な背景

家庭環境や社会的なサポートも、産後うつ病に影響を与える要因です。家族や友人からの支援が不足していると、孤独感や無力感が強まることがあります。また、経済的な問題や育児に関する知識不足も、ストレスの一因となることがあります。

このように、産後うつ病は一つの原因によって引き起こされるものではなく、複数の要因が影響し合って発症します。そのため、早期に気づき、適切なサポートを受けることが重要です。

誰にでも起こりうる

産後うつ病は、あらゆる母親に影響を及ぼす可能性があります。出産後に幸せを感じることを期待していた方が、実際には気持ちの不安定や慢性的な疲労を抱えることも少なくありません。このような感情は自身の責任ではなく、周囲の理解とサポートが不可欠です。また、産後うつ病はパートナーにも影響を与えるため、家庭全体での支援が重要となります。

産後うつ病を発症する確率が高い人とは

産後うつ病は多くの要因によって引き起こされる可能性がありますが、特定のリスク因子があることで発症する確率が高まります。以下に主なリスク因子について詳しく見ていきます。

妊娠中の精神状態

妊娠期間中にうつ病や不安症状が見られた場合、産後にこれらの症状が悪化し、産後うつ病を引き起こす要因となることがあります。妊娠中の心理的ストレスも大きな影響を及ぼします。

社会的サポートの不足

友人や家族からの支援がない状態は、産後うつ病のリスクを増し、孤独感を助長します。出産後の生活が新しい環境で、特に母親が孤立していると感じる場合、その不安がより一層強まることがあります。

最近のストレスフルな出来事

身近な人の死やパートナーとの別れ、失業などのストレスが大きい出来事が近くに起こった場合、精神的な負担が増加し、産後うつ病のリスクが高まることが言われています。

身体の健康状態

甲状腺機能低下のような身体的な健康問題も、うつ病の発症に寄与することがあります。これらの身体的な問題は、適切な治療によって改善できる場合もあるため、注意が必要です。

家庭の状況

未熟児や多胎児の出産、あるいは特別なケアが必要な障害児の育児は、母親にとって大きな負担となり、産後うつ病を引き起こす要因となります。育てにくい子どもを持つことで、母親は自己責任感を強く感じ、自身の育児能力に対する疑念が生じることが多いです。

これらのリスク因子に心当たりがある場合は、出産後のメンタルヘルスを特に意識し、周囲のサポートを求めるなどの対策が重要です。

産後うつ病の予防と対処法

産後うつ病は、新たな母親が経験することがある心の病です。それに対処し予防するためには、いくつかの具体的な方法があります。ここでは、日常生活の中で実践できる予防策や対処法を紹介します。

心の健康を大切にする

自分自身の心の健康を守るために、「スーパーウーマン」を目指さないことが大切です。完璧を求めすぎず、疲れを感じたらしっかりと休息を取りましょう。また、毎日のルーティンを確立し、規則正しい生活を心がけることも重要です。
特に、睡眠不足は心に影響を与えるため、赤ちゃんが寝ている間に自分も休む習慣をつけましょう。

社会的なつながりを持つ

妊娠中や出産後は、他のママたちとのつながりを持つことが助けになります。周囲のサポートを受けることで、お互いに励まし合い、情報交換ができるようになります。母親学級や地域の育児サポートグループに参加することで、同じ悩みを持つ仲間と出会うことができます。

話し合える環境を作る

信頼できる友人や家族に、自分の気持ちや悩みを話してみましょう。感情を吐き出すことで、心の負担が軽くなることがあります。ほかにも、専門的なサポートが必要な場合は、心理士やカウンセラーとの面談も検討してみると良いでしょう。

休息と気分転換を心がける

日々の家事や子育てに追われる中で、自分だけの時間を持つことも重要です。外に出て日光浴をしたり、趣味の時間を確保したりすることで、リフレッシュできる瞬間を作りましょう。また、短時間でも友人と過ごすことで、新たなエネルギーを得ることができます。

専門機関への相談

自分の状態に不安を感じた場合は、適切な医療機関に相談することが大切です。産後うつ病は早期の対応が効果的ですので、必要ならば医師の診断を受け、適切な治療やカウンセリングを受けることを考慮しましょう。自分一人で抱え込まず、周りの人たちと協力してサポートを受ける姿勢を持つことが重要です。

男性育業の活用

パートナーや家族が育児に参加することで、母親の負担を軽減できます。男性育業、つまり男性の育児休業を導入することで、家庭内の役割分担を見直し、安心感を生むことができます。これによって、産後うつのリスクを減少させる効果が期待できます。

以上の方法を試みることで、産後うつ病の発症を防ぎ、より良い育児環境を整えることができます。自分自身を大切にし、サポートを求めることが、心の健康につながります。

まとめ

産後うつ病は母親の心身の健康に大きな影響を及ぼすため、適切な予防と対処が重要です。自分の心の健康を守り、周りとのつながりを持ち、必要に応じて専門家に相談するなど、様々な取り組みが有効です。また、パートナーや家族の協力も得ながら、母親が無理なく育児に向き合えるよう支援することも産後うつ病予防につながります。一人で抱え込まず、周囲のサポートを積極的に活用し、心身ともに健やかな育児環境を整えることが大切です。

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