ちょっと注意しただけなのに、突然怒り出す。
思い通りにならないと、大声を出したり物に当たったりする。
学校ではおとなしいのに、家では別人のように怒る。
そんな子どもの姿にどう接したらいいのか悩んでいませんか?
何度注意しても同じことを繰り返されると、親だってイライラしますよね。
でも、子どもが突然キレるのは単にわがままだから、しつけができていないからとは限りません。
実は、怒りという感情の裏側には、子ども自身もうまく言葉にできない気持ちが隠れていることがあります。
今回は、子どもがキレる心理と、親ができる具体的な対応についてお話しします。
子どもの暴力行為は本当に増えている?

文部科学省が公表した2024年度(令和6年度)の調査では、小・中・高等学校における暴力行為の発生件数は、全国で128,859件でした。
その内訳は次のとおりです。
- 小学校:82,997件
- 中学校:40,039件
- 高等学校:5,823件
2019年度の78,787件と比較すると、大きく増加しています。
ただし、この数字を見て「最近の子どもは怒りっぽくなった」と結論づけることはできません。
文部科学省は、学校が暴力行為をより丁寧に把握するようになったことなども件数増加の要因として挙げています。
また、暴力行為の件数と日常生活で怒りを感じたり、感情を爆発させたりすることは必ずしも同じではありません。
大切なのは、数字だけを見て子どもを問題視するのではなく、なぜそのような行動が起きているのかを考えることではないでしょうか。
子どもが突然キレるのはなぜ?
子どもが怒りを爆発させる背景には、さまざまな理由が考えられます。
① 自分の気持ちをうまく言葉にできない
大人でも、嫌なことがあったときに自分の気持ちをうまく説明できないことがありますよね。
子どもは成長の途中にあるため、なおさら難しいことがあります。
例えば、友達に嫌なことを言われたとき。
本当は悲しかったのに「悲しい」と言えず、怒鳴ったり、物を投げたりしてしまうことがあります。
怒りは表に見えやすい感情ですが、その奥には悲しみ、不安、寂しさ、悔しさなどが隠れていることもあるのです。
② ストレスや疲れがたまっている
学校では勉強だけでなく、友達や先生との関係、集団生活のルールなど、子どもなりに気を遣う場面がたくさんあります。
一日中頑張って帰ってきたところに
「宿題やったの?」
「早く片付けなさい」
と言われたら突然怒り出してしまうことも。
もちろん、疲れているからといって人を傷つけていいわけではありません。
ただ、その怒りが疲労やストレスと関係しているなら注意するだけでは解決しないこともあります。
③ 感情をコントロールする力が発達の途中にある
感情を調整したり、衝動を抑えたりする力は、成長とともに発達していきます。
特に幼い子どもは、怒りを感じた瞬間に立ち止まって考えることが難しい場合があります。
そのため、思い通りにならないと泣いたり、大声を出したりすることがあります。
これは必ずしも性格の問題ではありません。
大人との関わりや日々の経験を通して、少しずつ感情との付き合い方を学んでいくのです。
④ 自分の気持ちをわかってほしい
子どもが怒っているとき、親はどうしてもその行動に目が向きます。
「なんでそんな言い方するの?」
「いい加減にしなさい!」
でも、子どもの心の中には
「話を聞いてほしかった」
「わかってもらえなくて悲しかった」
そんな気持ちがあるかもしれません。
子どもの怒りを理解することと、怒りに任せた行動を許すことは別です。
行動にはきちんと境界線を設けながら、その奥にある気持ちにも目を向けてみましょう。




