ジャイアンは大切な人しか殴らない
早速ですが【ドラえもん】という漫画はご存知でしょうか。
22世紀の未来からやってきたネコ型ロボット・ドラえもんが、何をしてもうまくいかない小学生のび太をいろんな秘密道具で助け、友情を育んでいく作品です。のび太の周りにはガキ大将なジャイアン・お坊ちゃまのスネ夫・優しいしずか・優等生の出木杉君がいて、みんな仲の良い友達です。
ですがガキ大将な存在のジャイアンはよくのび太を殴ったり、友達をいじめたりします。
あなたの周りにジャイアンはいますか?
友達なのになんで暴力をふるうんだろう。なんでいじめられているのび太はジャイアンと仲が良いんだろう。不思議ですよね。
結論から言うと、ジャイアンは『大切な人(友達)にしか手をあげていません』
親の癖をマネしている
なんで大切な人にしか手をあげないのでしょうか。
それはジャイアンの親がすぐに子どもを叩くから、です。子どもにとって親は身近な大人であり、親を見てたくさんのことを学び真似をしながら育っていきます。
よく「お父さんにそっくりね」「お母さんにそっくりだね」など言われたことや他人に対して思ったことはありませんか?
それもそのはず。本人は意識をしていなくても無意識に真似をしているからそっくりになるのです。
想像してみてください。
あなたの父親が全く動かず、母親に命令をして身の回りの世話をやってもらってるとしましょう。母親は文句も言わずニコニコして父親のこと、家族の世話をしているとします。
その環境で育ったあなたは、家族の価値観に対して父親は偉く母親はずっと動きまわり何でもしてくれる人だと思い込みます。
そうするとあなたが家族をもったとき、両親と同じような考え方や行動をしているはずです。
なのでジャイアンは親の真似をしている状態なので、すぐにゲンコツで殴ったりすることは愛情表現であり、その友達が悪い人に絡まれて困っていれば、大切な人を守ろうと拳をあげ戦わなければと行動にうつすようになります。
いじめっこのジャイアンが映画版になると仲間を助けようと一気に頼もしくなるのは、こういう心理が働いているからですね。
キャラクターで説明 “ちょっと変わった子”
ある精神科医が【ドラえもん】のキャラクターでADHDを分かりやすく説明したことがあります。
ジャイアン = 短気でキレやすい、癇癪持ち(多動、衝動優勢型の特徴を持っている)
のび太 = 勉強が大の苦手、忘れ物が多い(不注意優勢型の特徴を持っている)
下記はADHDの診断基準になります。一部参考にしてみてください。
- 集中できない・気が散りやすい・物を頻繁になくしやすい
- 優先順位など順序だてて活動に取り組めない
- じっとしていられない・静かにできない
- 他人の邪魔をする
- 2つ以上の症状が日常で障害になっていると感じている
ADHD=別名:天才病
“ちょっと変わった子”
この言葉を聞いてどんな想像をしましたか?
私はこの“ちょっと変わった子”という言葉に違和感があります。
まるで自分とは違う相手のことを線引きしているような気さえしてしまいます。
全員必ず多少なりとも違う部分は持っていますが人と違うことをすると『ちょっと変な子だな』と引いてしまうのが人間です。
ADHDというものは病気ではありません。この気質は、別名【天才病】とも呼ばれています。
私たちが知っているアインシュタイン、ピカソ、モーツァルト、レオナルド・ダ・ヴィンチ、J・F・ケネディ、スティーブ・ジョブズなどもADHDだったと言われています。
天才病と言われるのは、こだわりを貫く、過剰な集中力、同時にいくつものことができる、そしてエネルギッシュでタフ、活動的で 発想が豊かすぎるからです。
もしあなたが線引きされている側だとしても、自信を持ってください。あなたは他の人が考えられないことが考えられる天才なのですから。
NGな接し方
さて、ドラえもんにでてくる母親はどのようにのび太やジャイアンと接しているのでしょうか。
子どものことを想い、愛情をもって優しく子どもと接している感じが私にはします。
ですが少し気になるのは、子どもが出来ないことを「きちんとやりなさい」「それはやってはダメ」と躾の一環として伝えているようにも思いますが、できないことをやれと言われ続けると子どもの自己肯定感は低くなり、自分のことを何も理解してくれていないと感じていきます。
なのでのび太はよく「家出する」とドラえもんに伝え、自分に対しては自信もないので秘密道具を借りて家出を頻繁にし、周りを心配させます。
良い接し方
では、どのようにして子どもに伝えたら良いのでしょうか。
- 良い所を理解して認め、褒める
- 一緒にできないことについて対策を考える
この2つがとくに大切なポイントになります。
本人たちと向き合う親や周りは本当に大変だと思います。ストレスだって増える事でしょう。思うようにいかなくて子どもにあたってしまうこともあるかもしれません。
けれど子どもも大人も本人にしか分からない価値観や見え方があったり、なんでそういう行動をするのか必ず理由があります。
最近カウンセリングでよくお聞きするのは、親が子どもに「あなたは塾も物事も中途半端で何も続かないのだから、新しいことをまた始めるのはやめなさい」と言ってしまうことです。
大人がいくら実際に今まであったことだとしても、それを言葉にすることによって「自分は途中で投げ出してしまう人間なんだな」と子どもの脳の奥に刻み込まれます。
そしてその思い込みを持ったまま成長するので新しいことに挑戦ができず、能力があっても周りから誘われたとしても「自分は続ける自信がないからいいや」と断ってしまうようになります。
子育てに対してストレスはつきものです。親もストレスを少しでも抱えこまないように、NPOやメンタルヘルスマネジメントなど、第三者機関を利用することも大切だと思います。
NPO法人など支援機関情報
あいちはぐみんネット
手当・給付など各種制度情報です(※愛知県)
https://www.pref.aichi.jp/kosodate/hagumin/growing/teatekyuhu.html
COCONOVA(ここのば)
不登校支援・保育園支援などの支援を行っている団体です
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