欠点ばかり見えて怒れるのはなぜ?
【実際にあったご相談】
相手の欠点ばかり見えてしまいイライラする。いつも自分は腹を立てているばかりで怒鳴り、嫌われてしまう。こんな自分は嫌だなと思いつつもやめられない。職場でもうるさい奴と思われてしまう。だけど何度言っても直せない相手が悪いんだと思う。どう思いますか?
これは実際にあったご相談です。
これは意外と多いですね。怒られた相手からこの方を見ると、「自分に甘く人に厳しい」と見られがちで、お互いに納得がいかないので衝突しがちです。
「いやいや、私(僕)はできてるけど相手が何度言っても直さないから怒れるんだ」「自分はまじめに働いてるから人の欠点も見えて仕方がないだけ」
なんで欠点ばかり見てしまうのですか?とお聞きすると、ほとんどの方がこう答えます。
では、なんで欠点ばかり見えてしまうのでしょうか。
自分の欠点に似ているから怒れる
なんでイライラしてしまうのかと言うと、『自分の欠点(許せないもの)に似ているから』怒れるのです。無意識に感じ取っていることですから、本人は気づいていません。自分と似ているから余計に欠点に目がいきイライラしてしまうのです。
じゃぁこの『イライラ』っていったい何なのでしょうか。
イライラとは何?
一般的に、物事が自分の思い通りに進まなかったり、不快なことがあったりして神経が高ぶり、いらだっている状態のことを指します。
イライラの主な原因はストレスです。そして、ホルモンバランスが乱れていることも関係しています。例えば、引きこもりの子供がイライラしやすいのも、現状に対して慢性的な無力感と「こうなったのは全部親の責任」などといったどうしようも納得できない気持ちを抱えているからです。
疲れが溜まっている場合でもストレスは蓄積されているので、人の笑い声を聞いただけでイライラは起こります。
「仕事は適当なのによくそうやって笑ってられるな」と考え、その仲間が起こす失敗を自分がフォローしなくてはいけないかもとも考え、自身の評価に繋がってしまうと感じるからイライラの感情がでてきてしまうのです。
人は自分と似たものを嫌う
自分と似たものを嫌うことは、心理学では『シャドウ(裏の顔)』と言います。
誰でも本当の自分と一人でいる時の自分は違うでしょう。
そして、自分が本来人前では押さえつけている部分を他人に見つけたとき、欠点として把握し苛立ちや不快感を感じるのです。
人の欠点から目を背けてはいけない
例えば、バイト仲間やパート仲間で「人の目を見て話さないし頼りない。」そんな人がいたとします。その人のことがもし、癇に障るとしたならあなたは人前で無意識に「社交的なキャラクター」を演じている、ということが考えられます。
「自分は社交的になろうと努力をしてきた。なのになんであの人は努力もせずあんな態度でいられるのだろう」という思いでいっぱいになり、嫌悪感を抱き爆発してしまうのです。
そしてイライラが頂点に達し、嫌悪感で頭がいっぱいになってしまうと何もかもにイライラして理不尽に怒りだし注意をし始めたり、舌打ちや表情にでてしまったりしてしまいます。
自分を見直すことが必要
「他人に対して苛立ちを感じたときは、自分について知る良い機会である」
シャドウについて提唱をした心理学者が伝えた言葉です。
相手の欠点について直すことは難しいですが、自分の欠点と向き合う良いチャンスです。自分の欠点を改善することや向き合うことは他人を改善させることよりも簡単です。なんで相手の行動にイライラするのか、怒れるのかじっくり考えてみる必要があります。
「人生は学校であり、厄介な人は教師である」
相手の欠点を見えなくするためには
イライラを自覚する
まずは、自分の感情(なんでイライラしているのか・なんでこんなに怒れるのか・腹立たしいのか)についてきちんと自覚します。これをまずは自覚しないとネガティブ感情にやられ負のスパイラルにハマってしまいます。
感情の切替をする
相手の欠点について、決して影響されないんだと強く思い込んでください。人生長く生きていけば、必ず相性が悪い人や嫌なところばかり目につく人に出逢います。なので、負のスパイラルにハマらないように「これから先、どんな欠点を持った人と出逢っても自分は影響されない!」と思う事が大切です。
最初はすぐにはできないと思います。ですが、この【思うこと】がとっても重要なポイントになります。
相手の欠点は自分?
最後にここまでできたら、相手の見えてる欠点は、もしかしたら自分の中にもある、許せない部分なのかもしれないと自問自答してみる必要があります。
そして少しだけ、自分と向き合い理解していきましょう。
欠点よりも長所を伸ばす
なんで人は欠点を隠したり直そうとするのでしょうか。
私たちは欠点を見られると他人に嫌われてしまうと思っているからですね。子供の頃から「ちゃんと直さないと嫌われちゃうよ」と親から言われたことが、誰しもあるのではないでしょうか。
なので小さなころから刷り込まれているので、頭の中で「欠点を直さないと嫌われてしまう」と思い、似た人を見ると嫌悪感がでてしまうのです。
欠点に目を向けるよりも、長所に目を向けてみましょう。自分の悪い点に悩んだり、相手の悪いところを見て引きずったりするよりは、長所に目を向けることが大事です。その方がずっと前を向いて歩いていけるような気がします。
相手の嫌な面を見て怒らないように努力すると、怒りは抑圧されてしまいストレスが溜まります。なので、まずは自分の欠点だと思うことを認めてあげて、長所に変えてしまうのです。
「人にすぐ怒ってしまうのは、反対に考えてみればハッキリと物事を言えること。だから、仕事には考えようには役立つのかな」とか。
と、いう風ふうに、自身の弱さを認めて受け入れることが重要です。
これは、自分に甘くなるということです。そうすると他人にも甘くなり、怒ることも欠点が目につくことも少なくなります。※実際にあったご相談で実践をしていただいた結果、この方は改善され、仕事仲間にも奥様にも怒らなくなりました。
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